DQ4プレー記・ただ今のお題
<掃き溜めに鶴>

ルール
・4章はミネア(とオーリン)だけで進める
・5章、船取得までは勇者、ミネアのみで進める
・5章、船取得以降、トルネコ、ライアン、ブライ、ミネアで進める
・キングレオ戦、天空への塔のみ勇者使用可
・勇者は馬車内での生存状態可。アリーナ、クリフト、マーニャは棺桶
・ガーデンブルグでの棺桶人質可
・838861、8逃げ、透明気球等の裏ワザ禁止
・種や木の実類は使い切る


過去のプレー記(プレー記案内はこちら
[記念の二部作]
[01]20周年記念 [10]25周年記念
[女性勇者二部作]
[02]装備品 買わない盗まない [09]いろいろやりすぎ
[三人旅三部作]
[03]水戸黄門 [04]腹でん!(パラディン)と美人姉妹 [05]まどろみ無双
[柔剛柔の三部作]
[06]クレバーカルテット [07]益荒男四人衆 [08]クレバーカルテットDS
[勇者役トルネコの二部作](の予定)
[11]百花繚乱 [12]進行中


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2014年09月09日
 ボンモール城の防具担当者と相対したトルネコさんは、背負っていた鋼鉄の鎧を静かにカウンターに置いた。
「どうです、この鋼鉄の鎧。ここらじゃ滅多に手に入らない代物ですよ。エンドールにだってありません」
「ほう、それはすごいのう。では1,940ゴールドで買い取ろうかのう」
「何を仰る! この全身を覆う鋼鉄の鎧……鉄の鎧よりはるかに価値がありますぞ! どんな攻撃だってはね返してしまいましょう」
「ほう、それはすごいのう。では2,875ゴールドで買い取ろうかのう」
「何を仰る! この全身を覆う鋼鉄の鎧。これはまさしく命を守る鎧ですぞ。命の値段に匹敵しますぞ」
「ほう、それはすごいのう。ちなみにわしの命の値段は838,861ゴールドと決めておる。じゃが、そんな大金は出せんぞ」
「分かっておりますとも。お国の事情もありましょう。どうです、4,456ゴールドでいかがでしょう」
「ほう、そんなもんでええんか。じゃあ4,456ゴールドで買い取ろう。得した気分じゃのう」
「商談成立ですな」

 なんとも微妙なやり取りで商談は成立した。トルネコさんはその後、2着の鎖かたびらとうろこの盾もアレコレと御託を並べて買い取らせていった。しめて5,618ゴールドの売り上げだ。
「スコットさん、ロレンスさん、今売った防具、普通のお店で売ったらいくらになると思いますか?」
 手に入れたお金の勘定をしつつ、トルネコさんが問いかける。僕もスコットも「さぁ……」と首をかしげた。
「2,384ゴールドにしかならないんですよ」
 トルネコさんはニヤっと笑った。
「なんと、半分以下ではないか! あの担当者は大丈夫なのか? 税金で買い取っているんだろう?」
 僕が思ったことを、スコットが代弁した。
「確かにおっしゃるとおり。ですが、お国が定めた制度なんですから、一般庶民はありがたく利用させてもらえば良いのです。この制度が存在するうちに……ね」
 トルネコさんはしれっと答える。いやはや、なんとも手軽な錬金術である。

 僕たちはキメラの翼で一瞬にしてエンドールへ戻った。
「それだけの金になったんだ。武器と防具を揃え、女神像の洞窟へ行くのだろう? 銀の女神像の方がよほど高く売れるだろう。そんな面倒な金策をする必要もなくなる」
 憮然とした表情でスコットは言った。彼にとっては防具転売による金策は気に入らない方法のようだ。良く言えば真面目、悪く言えば堅物なスコットらしい。
 でも、僕としてはトルネコさんの方法は悪くないと思っている。魔物の巣食う洞窟に潜って銀の女神像を取る。リターンは大きいかもしれないが、命のリスクも高い。いわゆるハイリスク・ハイリターン。一方の防具転売はどうだろう。あの防具買取担当を見ている限り、こっちが買った値段より高く売りつけるのは難しくない。キメラの翼でエンドールとボンモールを往復すればモンスターに遭遇する危険性もゼロ。極めてリスクが小さいわりに、それなりに儲けられる。ローリスク・ミドルリターンといったところか。スコットほど腕の立つ戦士であれば洞窟探検も悪くないけれど、トルネコさんの職業を考えれば命のリスクは低い方が良いに決まっている。
 ……でも1つ疑問がある。トルネコさんが最初から防具の転売で金策をすると決めていたとしたら、なぜ僕とスコットをわざわざ雇ったのだろうか。
「そりゃあ、ここで雇わないとあなたとスコットさんのでば……ゲフゲフ。いや、なんでも」
 何かを言おうとして、トルネコさんはあわてて口をつぐんだ。「僕とスコットのでば」って何だ??

「確かに、しばらくは洞窟に行く予定はありません。ですがワタシは伊達や酔狂であなた方を雇ったわけではありません。あなた方には防具運びを手伝ってもらおうと思ったのです。ワタシ1人では1度に持てる数も限られますが、3人いれば3倍持てますからな。転売も効率よくできるというものです」
 そう言いながら防具屋へ足を運ぶトルネコさん。しかしすぐに、世の中はそう甘くないと彼は知ることになる。

スコットはもちたくないようだ

ロレンスはもちたくないようだ

「な、なんと! 持ちたくないとは奇怪な」
「すまないな、俺は用心棒として雇われたが、その任務の中に荷物持ちは含まれていないんだ。契約書の3ページ目にも書かれている。旦那も商売人なら契約書の持つ意味が分かるだろう?」
 すまないと言いつつ、スコットの顔は微妙に笑っていた。そう、「エンドール傭兵組合様式」の契約書には確かにそういう条項が書かれている。読むのもうんざりするような細かい文字ではあるけれど。
「はっはっは! こいつは一本取られましたな。良い勉強になりましたわい! それでは荷物持ちの件は承知しました。ですが、たとえ洞窟へ行かないとしても、5日間はワタシの護衛をしてくれるんですよね?」
「ああ、それは勿論だ」
 僕も同じくうなずいた。それにしても、荷物持ちを拒否されても怒ることなくふるまうトルネコさんはなんと懐の深い人なのだろう……思わず感心してしまうほどだ。

 以後、トルネコさんは防具屋で鉄の前掛けを7着購入し、キメラの翼でボンモールへ飛び、転売。またキメラの翼を購入してエンドールへ帰るという作業を延々と続けた。1着1,500ゴールドの鉄の前掛けを1,750ゴールド以上で売却することがノルマのようだ。買取担当はまれに2,000ゴールド以上の高額で引き取る。
 いくら防具が必要だとはいえ、鉄の前掛けのみを大量に買い取るというのはどうなのだろう。しかもこの防具は元来、兵士よりも商人向けの物である。
「王様からとにかく防具を集めろという命令を受け、その命令どおりに防具を集めている。そういうことなのでしょう。王様が防具と言ったのですから、あの人にとっては防具なら何でも良いのです。おそらく布の服ですら高額で買い取ると思いますよ。アレだって立派な防具ですからな。まあ、ワタシにとっては極めてありがたい制度ですよ」
 普段背負っている荷台に7着の鉄の前掛けを固定しつつ、トルネコさんは答えた。スコットはその傍らで黙って愛用の鉄の槍を磨いている。
 何を買い取ったのかを王様に報告した後のあの担当者の処遇が少々気になるところだが、まあ、僕たちには関係ないことだ。
「さて、ボンモールへ行きますよ。なんだかもう、キメラの翼を放りまくりで腕が痛くなりますな。スコットさん、放るのを代わってくれませんかな」
「すまないな、旦那の荷物を持たない以上、旦那の道具を使うことはできないんだ」
「はいはい、そうでしたね」
 トルネコさんはさっさとキメラの翼を放り投げた。
 もう、何度目のボンモールだろうか。両手で数え切れないほど来た気がする。それなのに、いっこうに日が傾く気配がない。防具を買うにしろ売るにしろ、それなりに時間がかかっているはずなのに、全く時間の経過を感じることができない。これって一体どういうことなのだろう? もしかしたら、キメラの翼には空間だけでなく時間をも歪める力があるのだろうか。
 もし僕の推測が当たっているとするならば、トルネコさんがこの運用を続けている限り僕らはずっと「1日目」としてトルネコさんに雇われ続けることになる。無限回廊のごとく……。スコットはこのことに気づいているのだろうか。
「スコット、なんか、時間の流れがおかしいと思わないか?」
 そっと耳打ちすると、スコットも静かに頷いた。
「確かにおかしい。もう2日ぐらい経っているような感覚なのに、実際には全然時間が進んでいない」
 僕は続いてキメラの翼に関する考察を述べた。
「なるほど。となると、いつまでもエンドールとボンモールを往復するのは厄介だな。やはり俺たちも荷物持ちをして、さっさとこの往復を終わらせるべきなのかもしれないな……」
 でも、あれだけ頑なに道具を持つことを拒んできたのに、今更やはり持ちますというのもいかがなものだろう。
「あれぇ? 荷物は持たないんじゃなかったんですかぁ」などと、ニヤニヤ顔で言われるのが関の山だ。それはそれで、ちょっと悔しい。
 スコットも同じ考えなのだろう。僕たちは互いに顔を見合わせ、眉間にしわを寄せた。
 そのとき、
「よしっ! これでノルマ達成だ」
 トルネコさんはギュッと拳を握り締め、笑顔を見せた。
「つ、ついに35,000ゴールド貯まったのか?」
「ええ、おかげ様で。これでついに、店を買うことができます!」
 僕もスコットも、思わず笑みを漏らした。トルネコさんとは違う意味で。

−つづく−

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この記事へのコメント
キメラの翼を使い続ければ1日が終わらないなんて(むしろ夜でも朝になるんですよね)、
トルネコも考えましたね!
お買いものの護衛をさせられ続けるとは、
スコットとロレンスもかわいそうです。
とはいえ、
それがなくなると「でば・・・」がなくなるので、
やはりそれしかないというツラい現実が(笑)。

道具を持ちたくない用心棒が、
おかげで3倍長い時間護衛をしなければならなくなるということになるのが、
地味に笑えました。ニヤリ
Posted by かえさる at 2014年09月10日 13:43
街の中でキメラの翼を使っている限りは時間が経過しませんよね。街の中でも時間が経過するのってDQ8だけでしたっけ??

ちなみに、3人いると買い物のときに「どなたがお持ちになりますか?」という余計な質問が入るので(どうせNPCは道具を持てないのに)、地味に手間がかかります(^^;)
でもここで雇っておかないとでば…(以下略)
Posted by タギー at 2014年09月10日 20:45
ドラクエ8は、町にいても時間の流れがありましたね。
9になると、また時間経過ないバージョンに戻りましたよね、確か。

ドラクエ3は、キメラの翼を使うと、夜→朝になりましたけど、ドラクエ4では夜→夜でしたっけ?
そういえば、他のシリーズではどうだろう。
3以外は、夜にキメラの翼を使うと、ちゃんと夜のまま移動できたんでした?

用心棒はどうせ道具持たないのに、店員は律儀に聞いてくるんですね。
地味におもしろいです(笑)。
Posted by かえさる at 2014年09月11日 13:10
9は街の中での時間の経過はなかったと思います。城の音楽の夜バージョンがなかったんですよね。学校の夜は無音でしたし。

3だと夜が明けるんですか!?知らなかった……
4だと夜は夜のままだったと思います。他の作品はどうなんでしょうね??

ホイミンの場合なんて誰が持つか律儀に聞いた挙句「ひえ〜魔物〜」とか言うのが笑えます。
そういえばオーリンは師匠の娘の前で「持ちたくない」とか言い出すのか……そろそろ仲間になるので試してみよう(笑)
Posted by タギー at 2014年09月11日 20:36
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