DQ4プレー記・ただ今のお題
<掃き溜めに鶴>

ルール
・4章はミネア(とオーリン)だけで進める
・5章、船取得までは勇者、ミネアのみで進める
・5章、船取得以降、トルネコ、ライアン、ブライ、ミネアで進める
・キングレオ戦、天空への塔のみ勇者使用可
・勇者は馬車内での生存状態可。アリーナ、クリフト、マーニャは棺桶
・ガーデンブルグでの棺桶人質可
・838861、8逃げ、透明気球等の裏ワザ禁止
・種や木の実類は使い切る


過去のプレー記(プレー記案内はこちら
[記念の二部作]
[01]20周年記念 [10]25周年記念
[女性勇者二部作]
[02]装備品 買わない盗まない [09]いろいろやりすぎ
[三人旅三部作]
[03]水戸黄門 [04]腹でん!(パラディン)と美人姉妹 [05]まどろみ無双
[柔剛柔の三部作]
[06]クレバーカルテット [07]益荒男四人衆 [08]クレバーカルテットDS
[勇者役トルネコの二部作](の予定)
[11]百花繚乱 [12]進行中


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2011年04月02日
 ガーデンブルグ〜海鳴りの祠〜滝の流れる洞窟編。
 最近ようやく暖かくなってきて計画停電も実施しない日が増えたのでプレー再開しました。

 ガーデンブルグでの人質。本当はパノンを預けたいところだけどNPCは預けられず、勇者も勿論無理。前回のような質入できるアイテムも持っていないので棺桶人質も却下(笑)。人質は有無を言わさずライアン。

「そなたたちに本当の犯人を見つける機会を与えましょう。但し、それまで仲間の1人を預からせてもらいます。そうですね……そこのピンク鎧! あなたを預からせてもらいます。兵士! ピンク鎧を牢の中に!」
「なんと! 私が?!」

 きっとこんな感じで(え?)

 というわけで、勇者&パノンの2人でガーデンブルグ南東洞窟攻略……の予定が、城を出てから洞窟に着くまでの間にパノン死亡。弱っ! もう洞窟に近いところまで来ていたので引き返すのも面倒。結局勇者1人、道具箱(=棺)3つ引き連れて洞窟へ突入。

「パノンも一緒に牢屋に入っていても良かったかもね」
「いいっ?! ワタシも牢屋に入ろうや! って感じですかあ?」
「パノン、今のはなかなか面白かったよ」
「……何とも複雑な心境です」


ガーデンブルグ南東の洞窟 1回目
 潜入時点で勇者のレベルは20。この洞窟はエンカウント率が少ないけれど、ブレス攻撃の敵が多い。ここで地味に効果を発揮するのがドラゴンメイル。逃げ損なってもブレス被害が少ないので助かる。
 宝箱は一切無視してバコタの元へ。1人でも余裕。

盗賊バコタ戦 1回目
 勇者1人でもバコタに勝てることは2回目のプレー記で実証済なので臆することなく挑戦。
 最初のうちはまどろみの剣と奇跡の剣で対処。バコタにスクルトを唱えられたらスパッと打撃を諦め、天罰の杖による攻撃に切り替える。バコタのヒャダルコはマホステで無効化。バコタが力をためた次のターンのみ防御してあとはひたすら天罰&ベホイミ。
 時間はかかるがバコタには自動回復がないので詰むこともなく無事勝利。
 リレミトでサクっと脱出し、攻略終了。

 イベント終了後、ライアンを加えてお宝回収を済ませた。

   ◆◆◆

 ユンケルは見事窃盗犯のバコタを捕らえ、兵士に引き渡して城へと戻った。女王はユンケルに労いの言葉をかけ、天空の盾のある部屋へと入るための「最後の鍵」を手渡した。人質の入った牢もこの鍵で開くらしい。
 牢屋の鍵と天空の盾の保管場所の扉の鍵が同じ――先々代バトランド王の好意も此処の女王様にとってはその程度のものだったのかと考えると、バトランド王には悪いと思いつつも可笑しくなった。
「ライアンさんには、このことは黙っておくようですなぁ」
 パノンも笑いそうになるのを堪えているようだった。
「そうだね。先に盾を頂いてから、ライアンさんのところへ行こう」
 表情を若干緩めたユンケルも、しかし、女王の次の言葉で一瞬にして引き締まった。
「そなたたちは地獄の帝王を倒すために旅をしているのだとか。ならばここから南にあるロザリーヒルに行ってみると良いでしょう。彼の地にはかつて魔族が住んでいたそうです。何か分かるかもしれません」

 ――ロザリーヒル
 イムルの村で見た夢に出てきた女性の名はロザリーだった。
 そして、そのロザリーの名を冠する町。
 きっとその町は、あの夢に出てきた場所と何か関係があるはずだ!

「パノン、行ってみよう。ロザリーヒルの町へ!」
「そうですな! では女王様、どうじょおうお元気で!」
 2人は足早に、女王の間を後にした。

   ◇◇◇

 天空の盾を取った後ライアンを救出し、再び3人パーティーとなった一行は、ガーデンブルグ城を後にし、次の行き先を確認した。
「次は南だ、南のロザリーヒルへ行きましょう」
「南ですか……この地から海路と陸路を使って南へ行くには、東回りに大きく迂回する必要がありますな」
 ライアンは地図を読み、指でルートをなぞった。
「そんなに迂回するようなのですか?」
 ユンケルはあからさまに不満そうな顔をした。しかしライアンは構わず話を続ける。
「ええ、ガーデンブルグから南の一帯は高い岩山が連なる大山脈。空でも飛ばない限り直接南へ行くことはほぼ不可能です」
「山を登るわけにはいきませんか?」
「ユンケル殿、山を侮ってはなりませぬ。御覧なさい、あの雲より高い山を。登山を得意とする者でさえ、山を登る前には相当前から準備を整えるものなのです。山は気象の変動が激しい。頂上近くは相当寒く、空気も薄いでしょう。初心者である我々が思い立ってすぐに登れるほど甘いものではありません」
「そうですヨ! ユンケルさん。山を登りたいのはヤマヤマですが、急がば回れです!」
「パノン殿、それも『ぎゃぐ』というものですかな?」
「……いえ、『急がば回れ』は全然ギャグじゃないんです」
「いや、それは私にも分かるが、山もヤマヤマの方です」
「うおお! ライアンさん、イイです! 素晴らしいツッコミですヨ!」
「? 何か良く分からぬが、それは良かった」
「分かりました。迂回しましょう」
 中年2人の他愛のない会話を遮るようにユンケルは仏頂面をして言った。
「では、まず上ってきた川を下って、一旦海に出ましょう。そこから東回りのルートを取りましょうぞ」

   ◇◇◇

「ところで、ロザリーヒルって、いつでも昼なんですかねぇ〜」
 川を下りきって再び海へと出た頃、いまだ仏頂面のユンケルの心をほぐそうと、パノンは一発、ギャグを飛ばしてみた。
「ヒルとは昼というよりもむしろ血を吸う蛭の方ではないですかな?」
 ライアンはいたって真剣に、真顔でそう言った。
「むしろヒール(悪役)じゃないんですか」
 ユンケルは仏頂面のまま、しかしギャグにはギャグで応えてみせた。
「な・ん・で・や・ねーん! ヒルは多分、丘って意味です! 皆さん、すっばらしいボケです! ワタシたち3人、コンビを組んで舞台に立てますネ!」
 パノンは髪も逆立ちそうなスーパーハイテンションになった。体中から黄金のオーラが出そうな勢いだ。
「パノン……3人のときはコンビじゃなくてカルテットじゃないかな?」
 仏頂面だったユンケルもパノンの勢いに負けて、ついつい顔を緩めた。そんなユンケルの素なのかボケなのか分からない受け答えがパノンの心にさらに火をつけた。
「なんでやねん! なんでやねん! なんでやねーん! ユンケルさん! カルテットは4人です。3人はトリオですヨ!」
「あれ? そうだっけ?」
「なんだ、パノン殿はヒルといいトリオといい、いずれも正しい答えを知っているのか。知っていて違うことを言うのがぎゃぐなのですな? それに3人で舞台に立ちたいと言っておられたが、我々はもう、部隊を組んでいくさの舞台に立っておりますぞ」
 いつだって真剣なライアンの言葉がパノンの燃え立つ心に油を注いだ。
「す・ば・ら・し・い! ライアンさん、ギャグなんか知らないなんて真面目な顔して、ボケもツッコミもイケてます! アナタ絶対に名うての芸人になれますヨ! このワタクシが保証します!」
「いや、俺は別に芸人になろうとは思わぬよ」
 そう言いつつもパノンの異様なテンションに、ライアンはユンケルと顔を見合わせて思わず笑みをこぼしたのだった。

   ◆◆◆

 半ばパノン一座と化した(?)一行。引き続きロザリーヒルへの通り道にある、海鳴りの祠と滝の流れる洞窟攻略編。

海鳴りの祠 1回目
 勇者レベル21、ライアン19で突入。最初に現れたマヒャドフライ×3に勝負を挑んでみる。1ターン目にマヒャドが2発きてパノン死亡。2人瀕死。……やっぱり無謀な挑戦だったか。戦いには何とか勝利するも、以後は逃げメインで行くことにする。
 逃げて逃げて、海に岩がボコボコしているエリアでドラゴンライダー×2に遭遇。2人ともドラゴンメイル装備だし、何とかなるかも? と思いつつ戦ってみたら何とかならなかった。ガスの炎に巻かれ、全滅。

海鳴りの祠 2回目
 エンカウント地獄に泣きたくなる。基本は逃げまくる。ドラゴンライダー相手に逃げ損ねると恐怖。
 勇者−ライアン−棺−パノン配置でなるべくパノンに攻撃がいかないようにして、どうにか持ちこたえて、3人生存のまま無事に天空の鎧を取る。リレミトで即刻脱出。攻略終了。


 ライアンはHPは高いけど守備力がイマイチ。素早さの低さが原因だろうな。攻撃順も遅いので後手後手。ドラゴンメイルとはぐれメタル鎧のどちらが良いか考え中。パノンも戦力としてはだんだん使えなくなってきた。HP低いし柔らかいし……。現時点、頼れるのは勇者だけ。

 引き続き滝の流れる洞窟、攻略編。勇者とライアン、1ずつレベルアップし、現在22と20。勇者がレベル23になればイオラを覚える。イオラは貴重な全体攻撃手段。早く欲しい。

滝の流れる洞窟 1回目
 なんと! 渇きの石を使うところまで行く前にライアンとパノン死亡。
 もう勇者1人で行っちゃいなよ! と思いつつ先に進むも、肝心の最後の鍵を忘れてきた(ダメすぎ)。脱出。

 ムムム、滝の流れる洞窟で攻略が失敗に終わるなんて初めてかも。腹姉妹ご一行様でさえ一発クリアだったのに……。もっとも、突入レベルはだいぶ違いますが。

滝の流れる洞窟 2回目
 1回目とはうってかわって地下1階でのエンカウントなし。地下2階からは敵がわんさか。この洞窟はメラミを使う敵が結構出てくる。勇者は天空の盾(マホカンタ)で対処しているけど、何故かパノンやライアンに飛ぶメラミ。あっというまにパノン死亡。並び順を勇者−棺−棺−ライアンにして相手の攻撃が勇者に集中するように仕向ける。レイギガースの焼け付く息が勇者に炸裂したときは肝を冷やした(しかも2回)麻痺全滅なんてシャレにならないし。
 それでも戦闘は極力逃げず、途中で勇者がようやくイオラを覚え、どうにか最深階まで到着。はぐれメタルの剣をゲット! 剣はミネアの棺にでも入れておこうかと思ったけど、そんな余裕はありません! 素直にライアンに装備させることにした。
 リレミトで脱出し、攻略終了。

 これでようやくロザリーヒルへ向かえます。


なまえLvHPMPそうび
ゆんける231599317717856奇跡の剣 天空の鎧 天空の盾 鉄仮面
ライアン21174021710816はぐれメタル剣 ドラゴンメイル ドラゴンシールド
鉄仮面
パノン8524885338まどろみの剣 身かわしの服 木の帽子

<携帯閲覧用>
ゆんける LV23 H159 M93 攻177 守178 早56
奇跡の剣 天空の鎧 天空の盾 鉄仮面
ライアン LV21 H174 M0 攻217 守108 早16
はぐれメタルの剣 ドラゴンメイル ドラゴンシールド 鉄仮面
パノン LV? H85 M24 攻88 守53 早38
まどろみの剣 身かわしの服 木の帽子

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2011年04月12日
 ガーデンブルグからロザリーヒルへ向け、大幅迂回の勇者一行。天空の鎧とはぐれメタルの剣を取りつつ、ようやくロザリーヒルへ到着。
 そんな今回はロザリーヒル〜王家の墓攻略編。

   ◆◆◆

 ユンケル、ライアン、パノンの3人はようやくロザリーヒルの町へと到着した。
 町へ入るなり目に飛び込んできた塔のような建造物。
 ――間違いない、イムルで見た夢に出てきたのは、やっぱりこの町だったんだ!

 塔内に忍び込む術は知っている。だが、まずは町の住人から話を聞いてみることにした。
 この町には人間は数えるほどしかいなかった。大半はホビットや動物たち。何故か動物たちはみな、人間の言葉を話していた。ピサロという男が進化の秘法を使い、動物たちに人の言葉を話す力を与えたらしい。
 彼らが言うには、この町にはロザリーという名の美しいエルフの少女がいたのだそうだ。彼女が流す涙はルビーとなり、そのルビーを求めた強欲な人間に虐められる毎日。そのことに業を煮やした魔族の若者・ピサロはロザリーが人間に襲われないようにこの町のどこかに隠したらしい。
 そしてピサロは、そんな強欲な人間を滅ぼすべく、この町を離れたのだと。
「そのピサロも、ロザリーにだけは優しい笑顔を見せていたものです」
 動物たちの教会にいたシスターの言葉が、ユンケルの心に残った。
 デスピサロはロザリーのために人間を滅ぼそうとしている。それは、一部の欲に目の眩んだ人間がロザリーを虐げているからだ。つまり、今の僕がこういう状況に置かれている原因の一端は、人間にもある。強欲な人間のせいで、僕の住んでいた村は滅ぼされ、みんな死んでしまった。そして僕は、というか、『勇者』は、言うなれば人間を救うために戦っているようなものだ。
 そう考えると、頭がこんがらがりそうになる。でも、僕自身、少なくとも半分は人間であるし、デスピサロが仇であることには変わりない。

 ――とりあえず、まずはロザリーに会って、話を聞いてみよう。頭の整理はそれからだ。

 ユンケルは道具入れから笛を取り出し、握り締めた。そして、塔状の建造物へと足を進めていった。

   ◆◆◆

ピサロナイト戦 1回目
 勇者レベル23、ライアン21で臨む。
 並び順は 勇者−棺−ライアン−パノン。
 勇者は戦況によってまどろみの剣と奇跡の剣を使い分けるいつもの戦法。
 ライアンははぐれメタル鎧を装備。武器はまどろみの剣固定。天罰の杖は持たせない。
 パノンはお任せ。

 そんな感じで戦闘開始。静寂の玉を使われると回復が出来なくて辛いな……とか、アイスコンドルをバンバン呼ばれたら面倒だな……と思っていたものの、なんと! ピサロナイトが攻撃してきたの、最初の1ターンだけ。後は全てまどろみ効果で眠りっぱなし。
 ターン数こそかかったものの、静寂の玉を使われることもなく、アイスコンドルの姿を見ることもなく、余裕の勝利。対ボス戦でのまどろみの剣の強さはハンパない。最強。

   ◆◆◆

 ロザリーの部屋への入口を守っていたピサロナイトを見事倒すと、パノンがいきなり声を上げた。
「ワタシ、世紀の発見をしましたヨ!」
 何を発見したのかと食いつくべきか、サラッと流すべきか、ユンケルとライアンは密かに考えていたが、パノンはそんな2人に構うことなく続けた。
「ロザリーヒルとピサロナイト。ロザリー昼(ヒル)とピサロ夜(ナイト)。ロザリーが昼でピサロが夜ですヨ! これって何かの暗示じゃないですか?」
「……ヒルは昼じゃなくて丘って意味だと、前に自分で言っていたじゃないか」
「多分ピサロナイトのナイトは夜ではなく騎士という意味だと思いますがな」
「しかもロザリーが窓から顔を出すのは夜だ。昼は特に何もないし、何の暗示があると言うんだい?」

 パノン 空振り三振。

 ぐぬぬ、前回はなかなかイケたのに、今回は見事に空振りです。でもワタシは決して負けませんよ!
 またしてもどうでも良い決意を新たにするパノンであった……。


 それはさておき、ライアンには若干の不安があった。「デスピサロに関わる全ての奴を葬る」というかつてのユンケルの言葉が、いまだに引っかかっていたからだ。あのロザリーという少女を前に、ユンケルがどういう行動に出るのか、予想がつかない。
 いざとなったら自分が体を張ってでも止めなくてはならない。
 そんな思いを胸に秘め、ロザリーの部屋へと入っていった。

 部屋に入ると、イムルでの夢に出てきたエルフの少女、ロザリーとスライムが一匹、驚きの表情で一斉にユンケルたちの方を見た。
「あなた方は……人間の方ですね」
「イムルの村で夢を見て、ここまでやって来ました」
「まあ! あの願いが、あなたたちに届いたのですね!」
 ロザリーは顔をほころばせたが、すぐに伏目がちな表情へと変化させた。
「世界が……人間が、魔物たちによって滅ぼされようとしているのです。魔物たちを操っている者の名前は、ピサロ。今はデスピサロと名乗り、進化の秘法でさらに恐ろしい存在になろうとしています。
 お願いです! ピサロ様の……いいえ、デスピサロの野望を打ち砕いてください。わたしはあの方にこれ以上、罪を重ねさせたくありません。たとえそれが、あの方の命を奪うことになろうとも……」
 ロザリーは大きな瞳から涙を零した。その涙の粒は瞬く間にルビーのような宝石へと変化したが、ユンケルが触れると音もなく崩れ去った。
 ――この宝石は、何人も決して手にすることの出来ない宝石なんだ。手にすることが出来ない宝石のために、人間たちはこの少女を虐めているというのか。
 ユンケルはやるせない思いに駆られた。
「あなたは、自分を虐める人間が憎くないのですか?」
「憎くないと言うことは出来ません。ですが、憎しみは連鎖します。わたしが人間を憎めば、ピサロ様の人間への憎しみはさらに増幅されてしまいます。わたしは、そんなピサロ様を見たくはないのです。だから鎖はわたしが断ち切らなければいけません。わたしが人間と仲良くできれば、ピサロ様もきっと、考えを改めてくれると思うのです」
 憎しみは連鎖する――それは、前にライアンから聞いたことと同じだった。
 人間がロザリーを虐めるから、ピサロは人間を憎んだ。人間を滅ぼすために、ピサロは地獄の帝王に取り入ろうとしたのだろう。その地獄の帝王を滅ぼすといわれる勇者の存在は奴にとっては邪魔だから、僕の村は襲われ、奴が最も仕留めたいと思ったであろう僕だけが生き残ってしまった。そして僕は今、憎しみを持って奴を仕留めようと思っている。
 ロザリーは酷い目に遭いながらも連鎖を断ち切ろうと思っているのに、僕が連鎖の渦中で、繋がった鎖の一部としてデスピサロを倒したら、僕は一体何なのだろう? そんな僕が勇者なんて呼ばれて良いのか。そもそも村のみんなは僕を勇者にすべく、ずっとずっと大事に育ててくれたのではなかったのか。憎しみに駆られて仇を討つことが、村のみんなへの報いとなるのだろうか?
 でも同時に、この少女にはまだ愛する者がこの世にいるからこそ、憎しみを断ち切りたいと思えるのではないかとも思った。自分にはもう、愛する者はいない。憎しみを断ち切っても、愛する者は戻っては来ない。
「あなたは本当に、デスピサロの命が奪われてしまっても良いのですか? あなたはピサロのことが好きなのでしょう? それなのに本当にそれでも良いのですか? そんなの、耐えられるのですか?」
「……良いのです。これ以上の罪を重ねるピサロ様を見る方が、わたしには余程耐え難いことです」
 しばしの沈黙の後、ロザリーは振り絞るように答えた。
「あなたは不思議な人だ。健気で、儚そうなのに芯は強い。まるで僕の幼なじみの子みたいだ。ロザリー、僕もデスピサロには一度会わなくてはいけない身なんだ。あなたがそこまで強い意志を持って願っているのなら、彼の野望は、僕たちが全力で止めてみせる」
 ユンケルの言葉には力強さがこもっていた。吹っ切れたわけではないけれど、自分の中のドロドロしたものに立ち向かってみようという、これまでにない力があった。
「ああ! ありがとうございます」
 ロザリーの瞳から今度は喜びの涙から生まれたルビーが床に転がる。ユンケルはその宝玉を手で拾い上げた。
 ユンケルの掌で宝玉は、崩れることなく紅く輝いていた。
 そうか、喜びや嬉しさから生まれるルビーは、壊れることはないのか……。
「いつかあなたの周りがこんな宝石で満たされるような、そんな日が来ればいいですね」
 ユンケルはロザリーの手をとり、その掌にルビーを載せ、そっと握らせた。
「……ええ」
 床にはまた、ぱらぱらと真っ赤なルビーが転がった。

「ぷるぷるぷる、キミたちは良い人間なんだね」
 ロザリーの傍らで成り行きを見守っていたスライムが突然、ゼリー状の体を震わせた。
「ちょおっと待ったあああ! スライムさん。アナタ今、自分の体の揺れを『ぷるぷるぷる』と口に出して表現しましたね!?」
 真面目な話の間ずっと黙っていたパノンが、カッと目を見開き、待ってましたとばかりに大げさに叫ぶ。ユンケルとライアンは苦笑いしつつ、顔を見合わせた。
「わあ! いちいちそんなどうでもいいツッコミを入れてきたのはおじさんが初めてだ。おじさんもしかして芸人さん?」
「のおお! 一発でワタシの職業を見破るとは、アナタはただのスライムさんじゃないですね」
「うん。ボクは良いスライムだよ。ねえおじさん、芸人さんなら何か面白いギャグを言ってよ!」
「お任せください! 一発かまして差し上げますヨ!」
 ユンケルとライアンは淡々と、ロザリーとスライムはわくわくしながらパノンを見守った。
「スライムを、吸うライム!!」
「えええ?! スライムがライムを吸ったんじゃなくて、ライムがスライムを吸ったの? 斬新過ぎるよ! おじさん、サイコーだよ!」
「さ……最高ですって? ……うっ、うっ」
 パノンは泣いた。これほどまでに絶賛されたのはいつ以来だったろう。パノンの涙は漬物石となって床に転がった……というわけでは勿論なかったが。
 ロザリーがにこにこと笑い、ユンケルとライアンも笑った。もっとも2人の場合、パノンのギャグにではなく、むしろスライムが見せた反応に……ではあったが。
「おっと、感動して思わず言い忘れちゃうところだった。キミたちに良いことを教えてあげる。
 エンドールの南の岬にある王家の墓に『変化の杖』っていうのがあるんだ。それを使って魔物の姿に化ければ魔物たちのお城にも忍び込めるかもしれないよ!」
 それは貴重な情報だった。魔物たちの根城に魔物として潜入出来れば敵の内情を知ることができるし、うまくいけば内側から敵の体制を崩すことが出来るかもしれない。
「では早速、その王家の墓に行ってみましょうぞ」
 ユンケルたちの次の目的地が決まった。

   ◇◇◇

「ライアンさん。もしかしたらロザリーヒルで僕がロザリーに何かするのではないかと思いませんでした?」
 王家の墓へと向かう船の中で、ユンケルはライアンにそう話した。ライアンはまさにそう思っていたわけだが、何と言えば良いのか分からず、返答に窮した。
「あなたは嘘がつけない性格なんですね。でも、さすがに僕も、女性を手にかけるほど堕ちてはいませんよ」
「たしかにそうですな。相すみませぬ」
 ユンケルは屈託なく笑い、ライアンは深く頭を下げた。
「……なんて、今だからそう言えるけど、でも本当は自分でも彼女を前にしてどうしてしまうかは、最初は分かりませんでした。
 彼女はあんなに弱そうに見えて、でも本当は僕よりずっと強い人だった。彼女の方が余程勇者らしいのかもしれないと、そう思いました。彼女に会ったおかげで、ライアンさんが前に僕に話してくれたことが、少しは分かった気がします。あの時は感情を抑えられずにあなたに随分と酷いことを言ってしまって、今は申し訳なかったと思っています」
 そう話すユンケルの顔はいつも以上に穏やかで、険がないようにライアンには思えた。
「そんなこと気にすることはありませぬ。あなたはまだお若い。時には戸惑い、迷うこともあるでしょう。しかし迷いを受け入れ、乗り越えて、少しずつでも納得した形で前進できればそれで良いと私は思います」
「まだ憎しみを完全に払拭できたわけではないけど、僕はライアンさんやロザリーの言葉を心に刻んで、これから戦っていきたいと思っています」
「私もそんなあなたの手助けを出来るよう、これからも精進していきましょうぞ!」
 ライアンは右手を差し出した。ユンケルははにかみながら同じく右手を出し、固く握手した。その傍らでは、パノンがにこやかな表情で2人のことを眺めていた。

「やや! ユンケルさん、ライアンさん、岬が見えてきましたよ!」

   ◆◆◆

王家の墓 1回目
 ボス戦以外ではイマイチ影が薄いまどろみの剣。
 相変わらずのエンカウントの多さとビビンバーのベギラマ乱舞にあっという間にパノン死亡。もうここまで来るとパノンも殆ど役に立たない。
 ビビンバーは自分のMPがなくなるとマホトラを連発するひじょうにイヤらしい奴でもあり、勇者のMPがバンバン減少。勇者のMPはただでさえ高くはないのに酷い仕打ちだ。ブラッドソードまでマホトラ使うとかイジメですか?
 もう一種の難敵・ドラゴニットのガス攻撃にライアンも死亡。うーん。はぐれメタル鎧を着ればブレスで苦戦。ドラゴンメイルを着れば打撃で苦戦。どうすりゃいいんだ!
 せっかくはぐれメタルを4匹倒しても、ライアンに経験値が回ったのが1匹分だけ。勇者だけがどんどん成長していく感じ。ボス戦以外は勇者一人旅でいいくらいだ。
 結局は勇者だけで墓内を練り歩き、全てのアイテムを回収して脱出。
 一発クリアだけど、なんか3人で協力している感ゼロ。勇者ゴリ押し状態。


なまえLvHPMPそうび
ゆんける2617911019018061奇跡の剣 天空の鎧 天空の盾 鉄仮面
ライアン23205022515817はぐれメタル剣 はぐれメタル鎧 Dシールド 鉄仮面
パノン8524885338まどろみの剣 身かわしの服 木の帽子
Dシールド=ドラゴンシールド
<携帯閲覧用>
ゆんける LV26 H179 M110 攻190 守180 早61
奇跡の剣 天空の鎧 天空の盾 鉄仮面
ライアン LV23 H205 M0 攻225 守158 早17
はぐれメタルの剣 はぐれメタル鎧 ドラゴンシールド 鉄仮面
パノン LV? H85 M24 攻88 守53 早38
まどろみの剣 身かわしの服 木の帽子

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2011年04月20日
 変化の杖を手に入れてそのまま魔神像へと突入。ブリザードマン多発地帯ですよ。さてどうなることか?

魔神像 1回目
 1階の奥のフロアで勇者がレベルアップ。ベホマを覚えた。これは心強い! でもまだザオラルが来てないな。パノンはおろか、ライアンすらも死にやすいので早く覚えて欲しいところ。クリフト、ミネアはレベル20そこそこで覚えるけど、勇者は結構遅い。
 2階でブリザードマン×3という恐怖の団体に遭遇。先手を取られザラキで勇者とパノンがやられる。ライアンだけ残ってもダメクサいと思いながら戦闘続行。なおもザキを連発され、最後はライアンも食らってしまって全滅。ブリザードマン最悪。


魔神像 2回目
 今回はブリザードマンに遭遇することなく右手のフロアまで到着(魔神の金槌は今回無視)。ここでブリザードマン×4と遭遇。えええー? 一度に3匹は見たことあったけど、4匹同時に出ることがあるのか?? ブリザードマン4匹が並ぶ姿は脅威。背筋が凍りつきそう。
 とりあえず勇者は天空の盾を使っておいた。ザラキを跳ね返して自滅させたときは思わずニヤリ。この戦闘では被害が出ることなく無事勝利。
 ところがまたもやブリザードマン×4と戦闘。なんという嫌がらせ! 今回も天空の盾作戦でいったが相手も学習しているのか(?)ザラキは使わずザキばかり使ってきてライアンに炸裂。それでも「勇者は絶対呪文を食らわない」というのは物凄い安心感がある。確実に仕留めていって勝利。棺桶ライアンを引きずったまま頭頂部まで行き魔神像作動!
 魔神像は無事クリア。

 ただ、ここに限っては「家に着くまでが遠足」じゃないけど「デスパレスに着くまでが魔神像攻略」って感じなので、回復を怠らないようにしてフィールドを進む。道中森が多いのでエンカウント率高め。いくら10Gで蘇生できるとはいえ、ここまで来たらパノン生存のままデスパレスに着きたいところ。相手によって逃げる戦うを選びながら何とか切り抜け、勇者、パノン生存のままデスパレス到着。イベントを進める前にエンドールへ戻ってライアンを蘇生させた。

   ◆◆◆

 変化の杖を手に入れた一行は魔物たちの根城を目指すべく、これまで訪れたことのなかった岩山に囲まれた南の島へ足を踏み入れた。
 川の最上流に位置する謎の魔神像に潜入し、さらに内陸部へと降り立つと、その先には荘厳な雰囲気に包まれた城が見えてきた。
「あれが魔物たちの城のようですな」
 3人は近くの森へと入り、魔物の姿へと変身すべく杖を振るった。全身がみるみるうちに骸骨の魔物「死神」へと変わり、その右手にはしっかりと「まどろみの剣」が握られていた。
「うわ! ワタシたち、骨になっちゃいましたヨ!」
「そういえば死神ってまどろみの剣を持っていたよね。僕たちも全員持っているから、それで死神になったのか」
「魔物たちに我々死神が憑くわけですね。ククク」
「パノン、その格好と今の笑い方、結構マッチしているね。ククク」
「ユンケル殿、パノン殿、城へ入る前に我々の仮の名前を決めておきましょうぞ。ククク」
 まさかライアンまで真似するとは思わなかった為、パノンは嬉しくなりカクカクと骸骨踊りを披露した。
「名前ですね。確かに3人揃って『死神だ』という挨拶も変ですしね。……でも急にそう言われても、なかなか思い浮かばないな」
「ユンケルさん、こういうときは即決即断です。即興で作ってしまいましょう。まずユンケルさんはパーティーの要ですから、セボーネ。背骨ってことですヨ」
「ほう、なるほど。覚えやすいし良いですな」
「ライアンさんは腰をすえてパーティーを支えるお方ですからコツバン。で、ワタシは……」
「ナンコツとかいいんじゃないかな?」
「ああ、つまり、皆さんと比べると守備力が低くて軟らかいって意味ですネ。分かります」
 パノンはいつもどおりのにこやかな表情でそう答えたが、
「いや、それもあるけどそうじゃないよ。パノンはずっと僕とライアンさんのあいだでクッションみたいな役目をしていてくれたじゃないか。軟骨ってそういう役目をする骨だろう?」
「なんと!」
 パノンは驚いた。骸骨姿なので表情は変わらなかったが。
「僕がひねくれていてライアンさんとギクシャクしていたから、あなたはいつも完璧すぎないギャグで場の空気を和ませようとしてくれていた。その気遣いに、今はすごく感謝しています」
「そうだったのか。あの数々のぎゃぐはそなたの本気ではなかったのだな。その場の雰囲気でぎゃぐを使い分ける。そなたはまことの芸人なのかもしれぬな」
「皆さん褒めすぎですヨ」
 パノンは感激して、骸骨ながらも涙が出そうになった。
(でも、今までのギャグが本気ではない、というのは少し違うのですが……)
 それは言わず、心にしまっておいた。
 それと同時に、自分はそろそろこのパーティーでの役目を終えるべき時期なのかもしれないという思いも芽生え、一抹の寂しさを感じたのだった。
「さあ、名前も決まったことですし、お城へ入りましょう」

   ◇◇◇

 魔物たちの城・デスパレスに3匹の死神が足を踏み入れた。城門のそばにいたベンガルはすぐに3匹に気付き、声をかける。
「ほう、今度は死神3名様ご来城か。お前たちも志願兵か?」
「はい、そうなんデスよ! ワタシたち、デスピサロ様のお力になりたいと思いまして、ゼヒ」
 パノン扮するナンコツがそそくさと前へ出た。
 こういうとき口の巧いパノンがいてくれるのは助かると、ユンケルとライアンは思った。
「最近多いんだよ、そういうの。こないだもやたらとムキムキで強いハンババが乗り込んできて、オレたちに片っ端から勝負を挑んできたっけ。血の気の多い野郎だったぜ。名前も変わっててな……たしか、もにょもと、だったかな?」
「おいおい、違うだろ、そんなもにょった名前じゃねーよ」
 少し離れた場所にいたアームライオンがこちらへとやって来て、ツッコミを入れる。
「モョモトだよ。あの、まれに女言葉になるオカマ疑惑のある奴だろ? 第一のスケサンに拾われていった」
「そうそいつ、モョモトだ。まあ、同じようなモンだ」
 魔物たちでもそんな他愛のない会話をするものなのかと、3人は少し微笑ましく思いつつも、黙って話を聞いていた。志願兵になって敵の中枢に近づくのも悪くはない。
「モョモトの話は置いといてと、で、お前たち3人も兵隊志願ってわけだな」
「幸か不幸か、配属先は決まったようなモンだな」
「そうだな。骨ってだけで決定だな。骨騎隊にな。幸というより、不幸かもな」
 アームライオンとベンガルはそんな話をしながら大笑いした。「こっきたい」とは、一体何だ? 3人は訳が分からず、うつろな顔を見合わせた。そんな3人の背後に、突然何かの影が現れた。後ろを向いてみると、そこにはもう1つ、うつろな顔があった。
「ゴホン。アムールさん、ベンさん。不幸とはどういうイミですか?」
 うつろな顔は羽根の付いた立派なつば広いの帽子を被り、骸骨でありながら髪まで生えていた。右手にはこれまた立派な槍を持っている。城内であるため馬にこそ乗っていないものの、正体はどうやらボーンナイトであるようだ。
「おおっと! これはこれは骨騎隊長どの、失礼いたした。お帰りでしたか」
 ベンガルがニヤニヤしながら頭を下げ、挨拶した。
「隊長どのにぴったりの志願者が来ましたよ」
 アームライオンもまたニヤニヤしながら言い、そそくさと持ち場へ帰っていった。
「うむ。死神が3匹。皆さん立派な骨格です。よろしい! たった今からあなた方は我が部隊『骨騎隊』の隊員です。光栄に思いなさい」
 隊長と呼ばれたボーンナイトは派手に人差し指を突き出し宣言した。言葉遣いこそ丁寧ではあるが、高慢な態度が見て取れる。
「わたくしの部隊は骸骨剣士、死霊の騎士、死神、ボーンナイトの部隊です。あなたがたの活躍を期待しておりますよ。フフン」
「隊長どの、早速我々を隊に加えてくださり、まこと光栄にございます。わたくしの名はコツバン、こちらはセボーネ、その隣りがナンコツ。粉骨砕身の覚悟で戦いますゆえ、どうぞ宜しくお願い致します」
 ライアン扮するコツバンが跪き、恭しく挨拶をした。王宮戦士だけあり、この手の振る舞いには慣れていた。
「うむ。よい心がけです。でもまあ、骨を粉にしすぎないようにすることです。そうそう、わたくしの名はビテーコツ。どうぞよろしく」
「ビテーコツ隊長さまですか! 素晴らしいお名前です!」
 ネーミングレベル、我々と一緒だし! しかも尾てい骨! と思いつつも、褒めることを忘れないパノン。もみ手をする手元からコツコツと骨がぶつかる音を鳴らしていた。
「素晴らしいだなんて、まあ、そんなことありますよ。それはさておき、あなたがたはここへ来たばかりなのでしょう。ならば城内をぐるりと回ってみると良いでしょう。わたくしは2階にいますから、見学が終わったら来るように。ではまた後ほど」
 ビテーコツは話を終えるとすたすたと歩いて奥の広間の方へと消えていった。
「あーあ、おまえら、死神だったばかりに不運だったな。あんな奴に引っかかっちまって」
 ベンガルはいまだ顔をニヤニヤさせていた。
「随分と変わった隊長さんデスね」
「見た感じ、それほど強そうにも思えぬが……」
「そう、あんまり強くないぜ。ただ運は良くてな。人員不足でたまたま派遣された先でたまたま大手柄をたてて、デスピサロ様に隊ごと作ってもらった運の強い奴よ。それ以来すっかり偉そうになってな、みんな良くは思ってないわな。まあ、おまえたちもさっさと凄い手柄でも立てて、余所の部隊に引き抜かれるのを待つこった。オレのオススメは第二部隊だな。あそこは隊長がえろい……じゃなかった、えらいイイ女なんだよ。ぐへへ」
 魔物基準の『いい女』と人間基準の『いい女』が同じなのかどうか若干の興味を抱きつつ、3人はベンガルと別れ、城内を回ってみることにした。

 城の中を歩きつつ、パノンはずっとユンケルの方を見ていた。あのビテーコツに会って以来、ずっと無言だっただからだ。無表情な骸骨姿ではその心情をうかがい知ることも難しかったが、いつもと少し様子が違うような気がした。
 そんなユンケルが、やっと口を開いた。
「あの隊長の声……聞き覚えがあるんだ」
「へ? そうだったんですか? どこかで会ったことがあるとか」
「うーん……会ったこと、あるのかな」
 ユンケルは下顎に手をカツンと当てて、必死に思い出そうとしていた。
 そんなとき、どこかから慌てたような声が聞こえてきた。
「おーい、大変だー! デスピサロ様が急遽戻られることになったんだ! 緊急会議を開かれるらしいぞ! 2階の会議室に集まれー」
「なんと、これは思ったよりも早く、デスピサロと接触できますな」
「2階に行ってみよう!」

   ◇◇◇

 2階の大会議室に着くと、中は既に数多くの魔物で席を埋められていた。3人はようやく開いている席を見つけて腰をかけた。
 会議開催の報を受けてからここに着くまでに、ユンケルはライアンとある約束を交わした。

『ユンケル殿、まずはデスピサロの話を聞いてみましょう。敵の根城で、魔物たちに囲まれた中で勝負を仕掛けるのは明らかに無謀。積もる思いはありましょうが、ここはじっと堪えて、まずは相手の言葉に耳を傾けるのです。敵の思惑を知り、行動すればいずれ必ず、再び相まみえるときが来ます』
『ええ、分かっています。デスピサロにはロザリーの気持ちも伝えないといけないから、ここで闇雲に斬りかかることはしません。ただ、冷静に奴の話を聞いていられるかは分かりませんが』
『話は私とパノン殿とでしっかりと聞いておきましょう』
『はい、よろしくお願いします』


 程なくして、会議室にデスピサロが現れ、演台に立った。
「諸君、よくぞ集まった」
 その姿はイムルでの夢と同じ、優男風の出で立ちだった。声も、あの時あの場所で聞いたのと、同じ声。

『デスピサロさまぁ! ゆ、勇者を! 勇者を仕留めました!!』
『うむ、よくぞでかした! 貴様には褒美を取らそう。それでは皆のもの、引き上げじゃあ!』

 ――声。

『デスピサロさまぁ! ゆ、勇者を! 勇者を仕留めました!!』
 
 !!
 思い出した! この声だ!
 あの隊長の声は、この声と一緒だったんだ!

『ただ運は良くてな。人員不足でたまたま派遣された先でたまたま大手柄をたてて、デスピサロ様に隊ごと作ってもらった運の強い奴よ』

 たまたま立てた大手柄というのは、シンシアを……。奴が、あのボーンナイトが、シンシアを手にかけた本人だったのか!
 頭にカーッと血が上り、ユンケルは顔を上げた。

 ――その瞬間、デスピサロと目が合った。
 デスピサロは無言で、きつい目つきでジッとユンケルの方を見た。

 し、しまった……この殺気を読まれてしまったのか?

 ユンケルはないはずの唾を、ないはずの喉で飲み込んだ。ないはずの心臓が激しく鳴り響いた気がした。隣りのライアンは腰に下げた剣に密かに手を添え、じっと成り行きを見守った。

 目を合わせたまま、永遠とも思えるような時間が流れた。
 これからどうなる? どうすればいい?
 頭の中にグルグルとそんな思いを巡らせた。

「――諸君、とにかくアッテムトだ。アッテムトへ急ぐように。私は一足先に向かうことにする」
 ところが、暫くの沈黙の後、デスピサロは再び何事もなかったかのように話を始めたのだ。
 そして彼はルーラの呪文を使い会議室を飛び立っていってしまった。

 助かった……。

 ユンケルはとりあえずの難を逃れ、ホッと胸をなでおろしたのだった。

   ◇◇◇

 会議でのデスピサロの指示もあり、3人は今、炭鉱の町・アッテムトへと来ていた。
 炭鉱の町とはいえ、それは既に昔の話。今ではもう毒ガスにまみれ、半ば廃墟と化した町だった。
 この町のシンボルでもある炭鉱のずっとずっと奥深くに地獄の帝王エスタークの神殿があり、あろうことかそれを人間が掘り当ててしまったというのだ。
 多くの魔物がこの町を訪れ、炭鉱へと潜っていった。エスタークをデスパレス城へ迎え入れる為に。
 そしてユンケルたちもそんな魔物たちの一員として、死神の姿で炭鉱までやって来たのだった。
「でもまさか、あの弱そうな隊長が、ユンケルさんの大切な人の命を奪った本人だったとは、オドロキです」
「すみません、僕の不注意で危うくデスピサロにばれてしまうところでした」
「いやいや、ここは素直に結果オーライと喜んでおきましょうぞ」
「そうですネ! ここはスパッと気持ちを切り替えて地獄の帝王に取り憑いて、やっつけちゃいましょう!」

 死神に姿を変えたユンケル、ライアン、パノンの3人は、帝王征伐を目指すべく、毒ガスの立ちこめるアッテムト炭鉱の中を一歩一歩進んでいくのであった。


なまえLvHPMPそうび
ゆんける2719612019618265奇跡の剣 天空の鎧 天空の盾 鉄仮面
ライアン24217023017918はぐれメタル剣 はぐれメタル鎧 風神の盾 鉄仮面
パノン8524885338まどろみの剣 身かわしの服 木の帽子

<携帯閲覧用>
ゆんける LV27 H196 M120 攻196 守182 早65
奇跡の剣 天空の鎧 天空の盾 鉄仮面
ライアン LV24 H217 M0 攻230 守179 早18
はぐれメタルの剣 はぐれメタル鎧 風神の盾 鉄仮面
パノン LV? H85 M24 攻88 守53 早38
まどろみの剣 身かわしの服 木の帽子

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2011年04月28日
 いよいよエスターク編。唯一眠りながらも攻撃するボスにまどろみの剣は輝けるのか?

 まずはアッテムト炭鉱〜エスターク神殿のダンジョン攻略。
 並び順は勇者−ライアン−棺−パノン。3番目に棺を配置してパノンを最後尾にすると驚くほどパノンに攻撃が来ない。意外と有効な方法だけど、これが使えるのは蘇生呪文を使えるAIキャラがいないときのみ。いると棺桶を蘇生させようとするので無理。クリフトもミネアもいない今回だからこそ出来る手法。
 攻撃を受ける勇者とライアンはもうだいぶHPも高いので目立ったピンチもない。ドラゴンライダーは相変わらず厄介だが、逃げずに戦えば問題なし。ライバーンの毒攻撃も問題なし。

   ◆◆◆

 死神に扮したユンケル、ライアン、パノンの一行は異様なガスの立ち込めるアッテムト炭鉱の中を奥へ奥へと進んでいった。やがて炭鉱に謎の入口が現れ、そのさらに奥にはこれまでとはまったく違った光景が広がっていた。
「地底の奥深くに、こんな立派な建物があるなんて……これはまるで、神殿デス。この中に地獄の帝王がいるんデスかね?」
「多分そうだろうね」
 そんな会話を交わす3人の前に馬に跨った1匹の魔物が現れた。
「あなた方は、新入りの3人組ですね。ちゃんと来たのですね。うむ、よろしい」
 それは骨騎隊隊長、ビテーコツだった。

 デスパレスでの会議の後、隊員に指示も出さずに1人でさっさと行動するとは、とんだ隊長殿だ。

 ライアンあたりはそう思ったが、口には出さず、チラッとユンケルの方を見た。骸骨なので表情はさっぱりだったが、彼もまた無言で立っていた。

「よいですか? 骨騎隊の名にかけて、なんとしても地獄の帝王をデスパレスの城にお招きするのです! 他の隊に出し抜かれないようにするのですよ!」
 ビテーコツは唾も飛び出しそうな勢いでそう意気込んだが……
「それはできない」
「なんですって? あなたは確かセボーネさんと言いましたね。お城では全然喋りもせず、やっと口を開いたかと思えば、『できない』ですって?」
「ああ、できない。だって僕たちはエスタークを倒す為に、ここまで来たのだから」
「エスターク帝王を倒す? 何を言っているのですか! 我々が倒すべきは人間であり、帝王ではありません。そんなことも分からないのですか!」
「……ライアンさん。あの杖の効果、永久持続ではないですよね」
 ユンケルはビテーコツの言葉にろくに耳も傾けなかった。
「ハハハ、永久にこの姿だとさすがに困りますな。それはないでしょう。そろそろ効果も切れる頃かもしれませぬ」
「そうですか。それはちょうどいい」
 そしてユンケルがそう口にした途端、その姿が骸骨からみるみるうちに本来の姿に戻っていった。
「おっと、これはちょうど良すぎだ。ところで隊長どの、僕のこの姿に見覚えはないですかね?」
 緑の髪の少年を目の当たりにしたビテーコツは顎の関節が外れそうなほど口を縦に大きく開いた。
「そ……そそそ、そんな、この少年はわたくしがあの時、あの村で仕留めたはずの……勇者!? な、なぜ」
「そうだ、僕が予言の勇者だ!」
 ユンケルはビテーコツをきつく睨みつけた。
「おまえが以前手にかけたのは……僕を守るためにこの姿に身を変えた、僕の大切な子だ!」
「な、なんですってぇぇぇ?!」
「あの日から僕は、シンシアの、村のみんなの仇をとることだけを胸に生きてきた」
 なおも睨みをきかせるユンケルの瞳が、一瞬憎しみに燃えた。
「でも……ここでおまえ1人討ったところで何も終わりではないし、それに、僕が憎しみを持って仇を討つことを、きっとシンシアたちは喜ばないと知ったから、今すぐ僕の前から消えるというのなら僕はおまえを追わない。どうせおまえはもう、表舞台には立てなくなる。勇者は生きていると、デスピサロにはすぐに知れるだろうからね」
「そ、そんなことになったら、わたくしの部隊は取り潰しになるかもしれない。そうなったら、わたくしはもう死んだも同然……」
「ボーンナイトですから、既に死んでるも同然な気もしますケド」
 パノンのツッコミにユンケルとライアンはニヤリと笑った。
「ええい、うるさい! お黙りなさい! 一度ならず二度までも、人間に姿を変えられ騙されるとは一生の不覚。……でも、運はまだわたくしに味方していますよ。今目の前に本物の勇者がいるのですから」
 ビテーコツは立派な槍を頭上でクルリと回し、身構えた。
「今度こそ本物の勇者の首を取って差し上げます! それならば何も問題はありません!!」
 唸るように自分に向かってきた槍を、ユンケルは身体を捻るようにしてかわし、そのまま素早く相手の懐に飛び込んだ。
「去る気がないのなら、僕の行く手を阻む者として、おまえを倒す!」
 さらに息つくひまなく奇跡の剣を両手で握り締め横に薙ぎ、ビテーコツの立派な背骨を斬り折った。
「ぎゃああああ……」
 ビテーコツは断末魔の叫びを上げ、糸が切れてしまった操り人形のように、バラバラとその場に崩れた。
 それはまさに一瞬の出来事だった。
「シンシア、ごめんよ。あのときの僕が、今ぐらいの強さだったら、きっと君を守ることができたのに……」
 ユンケルはバラバラになったビテーコツを見遣りながら道具袋に手を入れ、大事に仕舞ってあったシンシアの羽根帽子を握り締め、目を閉じた。
 しかしすぐに顔を上げ、じっと前を見据える。
「さあ、急ぎましょう。帝王のもとへ!」
 ライアンもパノンも力強く頷き、神殿へと進んでいった。

   ◆◆◆

 エスターク手前のライノスキング&ベンガル戦。まどろみの剣装備のライアンは剣を道具として使いまくる。効果があるから別にいいんだけど、どうせなら普通に戦ってくれないかな……と思いつつ攻撃する勇者。問題なく撃破。

 ではではエスターク戦。

エスターク戦 1回目
 眠っても攻撃をしてくるエスターク。とりあえずまどろみの剣はナシでいってみよう。勇者(L28)・奇跡の剣、ライアン(26)・はぐれメタルの剣を装備させて、いざ勝負! と思ったら、直前でザコ戦が入ってしまった。しかもドラゴンライダーだよ。邪魔。どうにかドラゴンライダーを倒すと、間髪いれずエスターク戦突入(エスターク戦は隣接しただけで勝手に戦闘が始まる仕様)。全然態勢整ってませんよ、どうしてくれるんだ。初っ端から漂う全滅臭。
 ドラゴンライダーのガスでHPを削られていたパノンがあっという間にやられた。勇者とライアンは元のHPが高いので暫くは持ちこたえたが、大きく息を吸い込んだ攻撃で勇者がやられる。ライアンだけではどうにもならず、全滅。

 エスタークの毎ターン自動回復は100。勇者&ライアンで攻撃すれば超える。1人では無理。パノンはHPが低すぎて戦力として計算するのは難しい。


エスターク戦 2回目
 勇者、まどろみの剣とはぐれメタルの剣を使い分け。ライアンには奇跡の剣。
 最初のうちは適度に眠らせて良い感じに進むが、やはりパノンは早々に離脱。勇者の攻撃だけではなかなか眠ってくれず、そうなると息を吸い込む攻撃が脅威。最後は勇者だけになり、自動回復分を超えられず終了。

 やはり自動回復も100となるとかなり厄介。マーニャのメラゾーマみたいに1人で100稼げればいいけど、2人合わせないとダメ、1人は戦力外となると結構キツイ。

 ここで少しレベル上げ in王家の墓

 はぐれメタルに聖水を振りまいてレベルアップ。

 勇者 L30 H214 M142
 ライアン L28 H257 M0

 今回の勇者は賢さが低いのか、呪文を覚えるのが遅い。30だけどモシャス覚えず。……覚えたところで使いどころがないけど。

 さあ、仕切りなおしの3回目

エスターク戦 3回目
 武器の配分は前回と同じ。パノンはいないものと考える。
 暫くは2人で応戦し、ライアンが死んだらザオラル蘇生。2回蘇生させるもMPも切れてきて、最後はやはり勇者1人。だから1人じゃダメなんだってば!
 あえなく全滅。

 むむむ、やっぱり眠らせれば良いというわけではないエスタークはかなり脅威。吹雪いたり大きく息を吸い込んだりが対処できない。やっぱここはスクルト系が欲しいな。クリフトの棺桶を連れて行ってモシャスを唱えたらクリフトになれるかな……。そしたらスカラを使えるんだけど(セコッ!)
 1人だけの攻撃で100超えればいいけど、そうじゃないので勇者が回復にまわると厳しい。現時点で「こうやったらいいんじゃね?」というイメージがわかない。レベル34で覚えるギガデイン待ちか? でも勇者は回復もしなくてはいけないし、MPがそれほど高くないからどうだろう。

 とりあえずさらにレベル上げ in王家の墓
 レベル31でモシャスを覚えたので試しに同行の棺桶に変身しようと思ったら「○○はしんでいる」と出て変身失敗。セコい手は使うなということですね、分かりました。
 レベル30から一気に34まで上げるのも少しはばかられるので32で一度ストップ。覚えるはずのベホマズン、やっぱり覚えず。

 勇者 L32 H225 M159
 ライアン L30 H285 M0

 ライアン、ちからの成長期。毎回気持ちいいほどニョキニョキ伸びる。力でねじ伏せられるか?


エスターク戦 4回目
 最初の数ターン、起きては眠るの繰り返しで相手の攻撃を免れる。攻撃をしてくるようになってすぐにパノンが離脱したものの、勇者とライアンはだいぶHPも高くなったため、息を吸い込む攻撃もそれほど脅威ではなくなった。ライアン1人で90以上のダメージを与えられるようにもなったので勇者は早めに回復対処。余裕があるときは攻撃。ライアンが愚直なまでに攻撃を続けてくれたので自動回復の影響も最小限に抑え、2人でコツコツとダメージを与えていき、2人一度も死ぬことなくエスターク撃破。
 よしよし、ギガデインまでいかずに倒せた。

   ◆◆◆

 寝起きの帝王に果敢に攻め立て、見事倒したユンケルたちの前に、デスピサロが手下数人とともに現れた。
「な、なんということだ、エスターク帝王が倒されてしまうとは。しかし、地獄の帝王を倒せるのは予言の勇者のみのはずだ……。くそっ、葬ったはずの勇者が、生きていたというのか?!」
 デスピサロはわなわなと身体を震わせ、ユンケルを睨んだ。
「貴様……さっき城の会議室にいた死神だな。ククク、何かがおかしいとは思ったが、まさかあの会議に勇者が紛れ込んでいたとはな。あの場で始末しておくんだったよ。まあいい、今この場で始末してやる。この私の手で。どうせ進化の秘法さえ完成すれば、帝王の力など要らぬしな」
 帝王とデスピサロとの連戦は想定には入っていた。確かに帝王は強く、多少なりともダメージは受けていたが、3人とも気力は萎えていなかった。戦う準備は出来ている。
 でもその前に、ロザリーのことを伝えなくてはならないとも思った。もしデスピサロがロザリーのために人間を滅ぼそうとしているのなら、それは違うと。ロザリーの本当の願いはデスピサロといつもそばにいることだと。
 それを彼が素直に聞き入れるのかは分からない。でも、伝えるだけは伝えなくてはならない。そして、何としても彼を止めなくてはならない。それは、ロザリーとの約束だったから。あの壊れなかったルビーに誓って、約束を果たさなくてはならない。
 そう思って口を開こうとした、その瞬間。
「デスピサロさまー!」
 遠くの方からそんな声が聞こえてきた。
「大変です! エ、エルフのロザリー様が人間どもの手に!」
 デスピサロの表情が一瞬にして凍りついた。そしてユンケルたちも驚き、互いに顔を見合わせた。
「なんだと!? ぐぬぬ……おのれ……と、とにかく、この場はひとまず引き上げじゃあ!」
 苦虫を噛み潰したような表情のままデスピサロは足早に去っていった。
 その場にはエスタークの屍と、3人だけが残された。

「ロ、ロザリーさんが人間にって……ちょっとマズくないですか?」
「……あれだけ堅固なあの建物に、笛もなく一体どうやって侵入したというのだ?」
「とにかく、僕たちもすぐにここを出ましょう!」
 3人もすぐに、エスタークの神殿を後にした。

   ◇◇◇

「とりあえずロザリーヒルに行ってみましょう!」

 アッテムトの町を早急に後にして、3人はロザリーヒルの町に向かった。再びあの笛を使って建物に入り、上へと進んでいった。
 かつてロザリーがいた部屋には、スライムだけが残されていた。
「ぷるぷるぷる あ! おかしな芸人のおじさんたちだ! 大変なんだ、ロザリーちゃんが怖い人間たちに連れ去られたんだよう。ほんの少し前にピサロ様も来て、凄く怖い顔をしていて……それで、すぐにロザリーちゃんを探しに飛び立っていったんだ」
 やはりデスピサロも来たのか……。
 鉢合わせにならなかったのは良かったのか悪かったのか……そんなことを考えつつ、スライムの話を聞いていた。
「で、ロザリーはどこに連れ去られたとか、分かるのか?」
「たぶん、イムルの方。やつらの1人が『イムルの古井戸の近くだったら人も来ねえし、いいんじゃねえか?』とか言ってたから」
「イムルか、行こう!」
「うむ。だが、その前に1つ。ロザリー殿をさらった人間どもは、窓から入ってきたのか? それともこちらの扉から来たのか?」
「ぷるぷるぷる……扉から来たんだ」

 自分たちが以前訪れたときは、去る際に階段が消えていることをしっかりと確認した。ということは、ロザリーをさらった人間というのは改めて笛を使って、この建物の内部に侵入したことになる。
 この笛は自分たちもサントハイム城の宝物庫から入手したわけだが、そんなに幾つも同じものが存在するものなのか? 存在したとして、欲にかられただけの人間の手に、そう易々と入ってしまうものなのか? この件は本当に人間が単独で行った犯行なのか? 裏に何者かが、絡んではいないのか?
 様々な疑問を抱きつつ、3人は急ぎイムル地方へと向かったのだった。

なまえLvHPMPそうび
ゆんける3222515922818672奇跡の剣 天空の鎧 天空の盾 鉄仮面
ライアン31306027318224はぐれメタル剣 はぐれメタル鎧 風神の盾 鉄仮面
パノン8524885338まどろみの剣 身かわしの服 木の帽子

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ゆんける LV32 H225 M159 攻228 守186 早72
奇跡の剣 天空の鎧 天空の盾 鉄仮面
ライアン LV31 H306 M0 攻273 守182 早24
はぐれメタルの剣 はぐれメタル鎧 風神の盾 鉄仮面
パノン LV? H85 M24 攻88 守53 早38
まどろみの剣 身かわしの服 木の帽子

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2011年04月30日
 ロザリーはイムルの方へ連れ去られたというスライムの言葉を受け、3人はイムル地方へと向かった。ひと気の少ない森や茂み、古井戸など、一通り巡ってみたが、それらしい手がかりはまったくなく、あたりはだんだん暗くなってきた。
「うーん、ここまで探して手がかりナシとなると、違う場所に連れ去ったんですかね?」
「分からぬが……こう暗くなってしまっては、これ以上探すのも困難だな。ユンケル殿、ひとまず夜を明かし、明日また探してみますかな?」
「ええ、イムルの宿に泊まりましょう。あそこはかつて、ロザリーの夢をみることが出来た。もう一度泊まれば新しい手がかりが得られるかもしれない」
 こうして3人は、イムルの宿で一晩過ごすこととなった。

 そして翌朝。3人に果てしないほど重苦しい雰囲気が流れた。

 ――ロザリーが人間の手により殺害され、現場を目の当たりにしたデスピサロは怒りに狂って咆哮をあげた。

 そんな夢をみたからだ。
「……これではもう、デスピサロを説得するのは無理じゃないですか」
 さすがのパノンもいつにないほどの重い表情だった。
「黄金の腕輪とやらも既に魔物どもの手に渡っていると聞いている。きっとデスピサロは自分に完成した進化の秘法を使うかもしれぬ」

 ユンケルは1人無言で考えた。
 これはもはや、魔物だけが悪いと言えるものではない。1人の女性を守りたいと思うがために人間を滅ぼそうという考えには到底賛同できないけれど、人間に非があることも明らかだ。
 欲だとか、憎悪だとか、野心だとか、そういうものがガチガチに絡まりあってしまって、それが色んなものを巻き込んで、さらに複雑に絡まってしまっている。僕の村が滅ぼされたのも、その絡まりに巻き込まれた形なんだ。
 きっと僕の力だけではその全ての絡まりをきれいに解くことは出来ない。でも、その絡まりのどこか1つを断ち切ることが出来れば、解くきっかけは出来るのかもしれない。
 村を滅ぼされたという事実を抜きに考えても、今最も色々なものに深く絡まりついているのは明らかにデスピサロだ。ライアンさんの言うとおり、恐らく奴は自分に完成された進化の秘法を使う。いわば、第二の地獄の帝王に、奴はなり得る。
 地獄の帝王を止めるのは村のみんなの願いだった。デスピサロを止めるのはロザリーの願いだった。だったら僕が断ち切るべきはやはりデスピサロだ。
 思えば、ピサロと僕はどこか似ているのかもしれない。僕だって今の仲間たちと出会わなかったら、魔物たちを殲滅してやろうと思っただろうから……。
 似ているのなら、尚更野放しになど出来ない。きっとあいつを止められるのは僕しかいないんだ。

「確かにもうデスピサロを説得するのは無理でしょう。奴は恐らく進化の秘法を使う。でも、僕たちは怯んで立ち止まるわけにはいきません。先へ進みましょう」
「うむ。そうですな。ここであれこれ考えていても仕方ありませぬ」
「だったらリバーサイドの町に行きましょうヨ!」
 パノンの突然の提案に2人は驚いたが
「ほら、ワタシたち、あの神殿でガスの壷を手に入れましたけど、その壷を欲しがっていた人、あの町にいたじゃないですか! しかも空飛ぶ乗り物の研究をしてるって。もし空飛ぶ乗り物が手に入れば、行動範囲が広がりますヨ!」
 その言葉に納得し、リバーサイドへと向かうことになった。

 リバーサイドの道具屋主人にガスの壷を見せると、主人はえらく興奮し壷を譲って欲しいと頼み込んできた。特に断る理由もないユンケルたちは壷を渡し、代わりに出来上がった空飛ぶ乗り物を譲り受けることとなった。
 翌日改めて道具屋へ向かうと、空飛ぶ乗り物は既に完成していた。その乗り物の正体は空気より軽いガスを球状の布に溜めて宙に浮く「気球」だった。
 早速3人は気球に乗り込んで空を飛んだ。
「これはスゴイです! 空から地上を見るなんて、鳥になったようです! なんと美しい景色でしょう! 鳥だけにうっとり! もうこの景色のとりこ!」
「ははは、パノン殿、ぎゃぐが冴えてますなぁ。……ところで、空を飛んだは良いが、どこに向かえば良いのだろうか」
「そのことですが、前にもらったこの宝の地図のバツ印が付いている場所、ここに行ってみませんか? ここは高い山に囲まれていて、歩きでは行けない場所だったし」
「いいですネ! 宝の地図が示す場所ですから、すっごいお宝があるのかもしれませんヨ! 鳥になってお宝取り! レッツゴーです」

 こうして気球に乗った一行は、宝の地図が指し示す場所へ向かうことになった。

   ◆◆◆

世界樹 1回目
 ライアン(Lv31)−勇者(Lv32)−パノンの順で。
 パノンはともかく、勇者とライアンだったらもうマヒャドフライの群れもそれほど怖くない(特に勇者は呪文耐性も優秀)敵とは逃げずに戦う。パノンが何度か死ぬも、ここは世界樹。蘇生し放題。グリーンドラゴンの毒の息も全然怖くない。
 まったく問題なく最上層へ行き、ルーシアを仲間にする。もちろん天空の剣もゲット。

ルーシア HP156 MP180 力40 早80 攻95 守81 理力の杖 水の羽衣

 パノンと比べるとなんと頼りになる能力値でしょう! 水の羽衣装備で耐性付きですよ! 使える呪文はベホマ、マヌーサ、ルカナン。攻撃呪文がナシなのは少し意外。ベホマ持ちなのは良いですね。
 ルーシアは殆ど使ったことがないのでどう活躍してくれるのか楽しみです。すぐにお別れですが。
 今回のルールでは4人パーティー不可なので世界樹脱出までは戦闘回避。脱出後3人パーティーに戻します。

10人パーティー
(比較的珍しい(?)10人パーティーの図。棺桶多いですけど)

   ◆◆◆

 宝の地図が示した場所には、世界樹と呼ばれる大きな大きな木が立っていた。
「ほう、木登りか。子どもだった頃を思い出しますな」
 3人は幹を登り、太い枝の上を歩きつつ、上へ上へと進んでいった。生い茂る葉に隠れていた太陽がはっきりと姿を現す高さにまで登ったとき、うずくまる女性の姿が3人の視界に飛び込んできた。
「おやおや、こんな木の上に女性が1人たたずんでますヨ?」
「……たたずんでいるようには見えないけど」
 3人が近づいてきたことに気付いた女性は困ったような表情を向けた。驚くことに女性の背中には一対の羽根が生えていたが、片方の羽根が途中から折れてしまっていた。
「あ……あの、どうかお助けください。わたしはルーシアと申します。世界樹の葉を摘みに天より舞い降りてきたのですが、途中で魔物たちに襲われてしまい翼を折られてしまったのです。わたしを天空のお城まで連れ戻してくれませんか?」
 天空の城……これまで何度か話には出てきた。ユンケルは天空に住む女性と木こりの男性の間に生まれたという話も耳にしたことがある。でもそれはどこかおとぎの世界の話のような感覚でもあった。それが現に、目の前に翼のある女性がいて、天空の城まで連れて行って欲しいと言っている。天空人、天空の城という存在がにわかに現実味を帯びてきたように思えた。
「僕たちもいずれ天空へ行かなくてはならないと思っていたからそれは構いませんが、1つ教えて欲しいんです。どうすれば天空へ行けるのか」
「空を飛べない者が天空へ行くには、天空へ繋がる塔を上らないといけません」
「その塔というのは、どこにあるのですかな?」
「……ごめんなさい、わたしもそこまでは分かりません。でも地上のどこかにあるのは間違いないはずです。そしてその塔に入るには天空の剣、鎧、盾、兜を全て装備しなくてはなりません。わたしには分かります、天空の剣は、この木のどこかに眠っているようです」
「この世界のどこかに塔がある。とりあえず、それさえ分かればなんとかなるでしょう。分かりました。一緒に行こう。僕はユンケル。こちらがライアンさん。その隣りがパノン」
「ありがとうございます。どうかよろしくお願いします」
 こうして天空人の女性、ルーシアがユンケルたちの仲間に加わった。

 ルーシアの言ったとおり、天空の剣は枝に絡まるようにぶら下がっていた。ユンケルが剣に手を伸ばすと、みるみるうちに絡まっていた枝が解け、その手に収まった。
「ユンケルさん凄いです! 剣の方からユンケルさんに寄って行きましたね。ユンケルさんは天空人の血を引いているのですね!」
 ルーシアはにこにこと笑いながら話した。なんというか、自分たちの周りがほんわかと温かくなったような、そんな空気に包まれた気がした。考えてみればパーティーに女性が加わるのはこれが初めてだ。女性が1人加わっただけで、こうも和やかで華やかな雰囲気になるのかと、ユンケルは思った。恐らくライアンもパノンもそう思ったかもしれないが。
「さて、次は天空へ続く塔を探さないといけないね」
「もう行けるところは粗方行ってしまいましたからな……どこを目指せば良いのやら」
 ライアンは立派な口ひげをいじりつつ、地図を眺めていた。その隣りでやはり地図を眺めていたユンケルはあることを思い出した。
「そういえば、まだライアンさんと一緒になる前、ミントスからキングレオに船で向かう途中に浅瀬に囲まれた謎の場所があったよね、パノン」
「ああ、そんなトコロがありましたね。浅瀬が邪魔で近づけなくてどうなっているのかよく分からない場所でした。しかもその場所だけ雲が立ち込めていて、そこだけ別世界のようなトコでしたねぇ」
「ほう、浅瀬に囲まれた場所……船では行けなくとも、気球なら着陸出来るかもしれませんな。ではそこに行ってみますかな?」
「ええ、行ってみましょう! この地図でいうとちょうどど真ん中あたりです!」
「そこに天空への塔があると良いですね! わたし、楽しみです」
 新しい目的地が決まり、ユンケル、ライアン、ルーシアは表情を輝かせた。
 ……ところが、
「皆さん、ちょっとお待ちください!!」
 パノンは真剣な顔で3人にそう言い放ったのだった。

 つづく。

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